戦略系プロジェクトにどのようなイメージを持っていますか?
私自身経験する前は、「経営者にアドバイスするかっこいい仕事」いったイメージを持っていました!
本記事では、なんとなくイメージはあるものの具体的な仕事内容を知りたい方に向けて、これまでの実経験をもとに戦略系プロジェクトについて具体的に解説します。
戦略系プロジェクトとは?
主に戦略部門のコンサルが担当するプロジェクトです。
クライアントの全社に関わる戦略の立案や、特定の事業に関する戦略の立案を手掛けます。
1~3ヶ月程度の短い期間で、競合他社の分析や新規施策のビジネスケース、将来のロードマップ等の成果物を作り上げていき、最終報告に向けた資料をまとめます。
私がこれまでに経験した具体的なテーマを紹介します。
戦略系プロジェクトの特徴
次に戦略系プロジェクトの代表的な特徴を紹介します。
- 相対するクライアントは職位の高い方が多い
- 若手コンサルは情報収集や資料作成などの作業が中心となる
- 短期間かつ恒常的に忙しいためワークライフバランスが取りづらい
戦略系プロジェクトは企業全体や事業部の方向性に関するアジェンダを扱うため、社長・役員・部長クラスの方々に対して報告を行います。
そのため、戦略の仮説等の重要な部分はシニアマネージャー・パートナークラスが考えることが多く、若手のうちは情報収集や資料作成などの作業が中心となります。
一般的に3か月程度の短い期間で走り抜けるため毎日忙しく、特に定例会議や中間・最終報告等の前は深夜まで残業することもしばしばです。
戦略系プロジェクトの進め方
私が経験した成長戦略策定プロジェクトの事例をもとに、戦略系プロジェクトの進め方を紹介します。
大まかには以下のプロセスで進みます。
①現状分析
②長期ビジョンの策定
③成長戦略のオプション抽出
④事業ポートフォリオとロードマップの策定
①現状分析
既存事業について現状を分析し、自社の強みと弱みを整理します。
競合他社についても同様に情報を収集し、リーディングカンパニーをベンチマークにして自社の取るべき戦略の方向性を分析します。
②長期ビジョンの策定
経営層への個別ヒアリングを行い、自社に対してどのような思いを持っているか、どういった姿になりたいかという思いを明らかにします。
企業理念、現状の課題点や目指すべき収益規模等の観点からヒアリングをすることで、
成長戦略検討のインプットにするとともに、経営層にも改めて自社の将来について再考してもらうきっかけを作ります。
③成長戦略のオプション抽出
①と②の結果を踏まえ、成長戦略に必要なオプションを検討します。
コンサルが考える初期の仮説をベースにクライアントとディスカッションをして、仮説の検証を行っていきます。
④事業ポートフォリオとロードマップの策定
ここまでに検討したオプションを具体的な数字に落とし込んでいきます。
どれくらいの売り上げを見込むのか等、どのようなKPIを設定し、どれくらいを目標とするのかを具体的に定めていきます。
最後にオプション実現のため、何を・いつ・どの部署が・どういう順番で行う必要があるのかを具体的なスケジュールに落とし込んだロードマップを作成します。
戦略系プロジェクトの日々の業務内容
もう少し解像度を上げて、プロジェクトメンバーとしてアサインされた私が日々どのような業務をしていたか説明します。
基本的には以下の繰り返しです。
- 社内会議で担当作業の割り当て
- 作業
- マネージャーのレビュー
- 作業(修正)
- マネージャーのレビュー
作業の内容は、プロジェクトのスケジュールによって定められた成果物に従って日々変化します。
具体的な作業内容は以下のようなことをしていました
- 公知情報をググったり社内のリサーチサービスや有料レポートを使って、自社や他社のサービス内容や財務情報を収集してExcelにまとめる
- クライアントミーティングに向け、マネージャーから担当箇所が割り当てられて報告資料を作る
- 事業ポートフォリオに関するビジネスケースの試算ロジックやパラメーターの根拠を考える
- 会議に出席し、議事録を作成する
このように若手のうちは裏方作業が中心となります。
戦略系プロジェクトの内容を調べる方法
いかがでしたでしょうか?
イメージしていたほど、戦略系プロジェクトの仕事は華々しいものではないと思った人もいるのではないでしょうか。
しかし、戦略系プロジェクトはコンサルの花形的な仕事で人気があります。
戦略系プロジェクトに興味のある方に向けて、具体的なプロジェクトの内容や仕事の進め方を知る方法をいくつか紹介します。
コンサルティング業界に関する書籍を読む
戦略系プロジェクトに関して、説明がなされている書籍をいくつか紹介します。
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コンサルティング業界大研究[最新]
コンサル経験のある転職エージェントに聞いてみる
実際にコンサルファームに在籍していたエージェントから生の声を聞くことが良いと思います。
選考に進まなくても全く問題はないので、情報収集の目的で気軽に利用することが可能です。もちろん料金は発生しません。
コンサル転職に強みがあるおススメのエージェントをいくつか紹介します。
コンサルが作成した資料を読む
コンサルが作成した資料を読むことで、実際に日々どのような仕事をしているかのイメージに繋がると思います。
プロジェクト資料は機密事項のため基本的に見ることはできませんが、官公庁が発注している入札案件の中には一般に公開されているものがあります。
戦略系プロジェクトの資料が閲覧できるリンクを紹介します。