コンサルにハードワークのイメージを持っている方は多いと思います。
確かに一昔前は、「深夜にタクシーで帰宅して、シャワーを浴びて即出勤」といったことはあったようです。
しかし近年はこのような働き方が問題視され、労働環境は劇的に変ってきています。
本記事では、私のリアルな残業時間をお見せして、最近のリアルな労働環境について紹介していきます。
残業時間の推移
それでは早速、私の残業時間の推移をご覧ください。
2019年4月から2022年3月までの3年間のデータです。

ご覧の通り、上下のブレが大きく、忙しいときとそうでないときの差が激しいです。
最も忙しい月でも50時間/月で、全期間の平均は約21時間/月です。
思っていたほど激務ではないと感じるのではないでしょうか。
私自身ハードワークを覚悟して入社していたので、良い意味でのギャップだったと思っています。
プロジェクトテーマ毎の残業時間
残業が多かったプロジェクト毎に残業の実態を解説します。
システム開発PMO案件
グラフ①のPMOは平均残業時間が42時間と一番長かったです。
残業が多かった背景には、プロジェクトが炎上していたことが挙げられます。
要件定義が不十分で課題が噴出し、スケジュール通りにシステム開発が進まず、慢性的に業務量が多い状態でした。
PMO案件では、炎上が発生して残業が多くなる事例をしばしば耳にします。
加えてコンサル転職後のファーストアサインということもあり、何をするにも時間がかかってしまっていたことも要因の一つです。
ちなみにグラフの残業時間は自己研鑽のための学習時間は含んでいません。
プロジェクトにキャッチアップするための学習や、スキルアップのための学習を終業後と土日に行っていました。
業務改革プロジェクト
②の業務改革プロジェクトは平均が約30時間でしたが、プロジェクト開始月に過去最高の50時間を記録しています。
残業が多かったのは、プロジェクト体制が不十分だったことが大きく影響しています。
私とシニアマネージャーの2名体制のプロジェクトでしたが、シニアマネージャーは他プロジェクトを兼務していましたため、作業は実質私一人のみで行わざるを得ない状況でした。
プロジェクト開始月の業務負荷が高かったのは、プロジェクト序盤でヒアリングが多く発生したためです。
戦略系プロジェクト
グラフ中⑤の戦略系プロジェクトは平均が約26時間でした。
均してみるとそれほど残業は多くないですが、クライアントへの報告会の前は深夜1,2時くらいまで働くこともしばしばありました。
戦略系プロジェクトは期間が1-3か月と短いことが多いため、マイルストーンの山場に業務負荷が一気にかかることが多いです。
このプロジェクトは奇跡的にスタッフメンバーが数人いたので残業が少なかったですが、一般的に戦略案件は少人数でデリバリーすることが多いため残業時間が多くなります。
忙しくないのはどのような時?
グラフ中の③提案活動と④社内業務はほぼ残業時間が0です。
たまに訪れるプロジェクトに入らない期間はほとんど残業時間が発生しません。
このようなタイミングは、クライアント都合でプロジェクトの契約更新を待っているとき等に発生します。
契約が取れるまで、提案活動や上司が担当している社内業務を手伝ったりすることが多いです。
この期間は業務量が限定的であることに加え、プロジェクトをまだ受注していないため予算が限られており残業をさせづらい状況になります。
プロジェクトデリバリーと比べると、かなり楽な期間ですが、あまり長くこの状態を続けると評価に響くので注意が必要ではあります。
残業時間が増える原因

これまでの経験から、コンサルの残業時間が増える原因についてまとめます。
・自分のスキルが足りていないとき(特に転職後1年くらい)
・プロジェクトが炎上しているとき
・プロジェクトの体制が不十分な時
転職後間もないとスキルが足りず残業は多くなりがちですが、コンサルの業務に慣れれば2~30時間程度に抑えることは十分可能です。
いくつかプロジェクトを経験すれば、やばそうな案件かどうかはプロジェクトに入る前のアサインインタビューで分かるようになってきます。
労働時間管理のルール
私の勤務先では労働時間を適切に管理するため、ルールの厳格化が進んできています。
実際に導入されているルールを紹介します。
- 業務時間の打刻が義務付けられている
- PC稼働時間をモニタリングするツールが導入された
- 45時間以上の残業はパートナークラスの承認が必要
打刻時間とPC稼働時間が乖離していると、上司に警告が発信されるシステムとなっています。
こういったルールが導入されてからは長時間労働がなかなかしづらい雰囲気になってきています。
各ファームの残業時間実態を確認する方法
ここまで述べた内容をまとめると、コンサル転職を考えている方は残業に対して過度に心配する必要はないと感じています。
どのファームにおいても労働環境の改善は進んできていると思いますが、ファームによっては残業に対する意識やルールに違いがあると思いますので、ご自身が興味のあるファームの実態を確認しておくことをおすすめします。
以下に実際の残業時間を確認する方法を紹介します。
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選考に進まなくても全く問題はないので、情報収集の目的で気軽に利用することが可能です。
以下に情報収集で転職エージェントを活用するメリットをまとめます。
- 経験者からコンサル業界のリアルな情報を聞ける
- 他業界も含めたキャリア形成のカウンセリングを受けられる
- コンサルファームとのカジュアル面談や説明会を紹介してもらえる
コンサル経験者が多い転職エージェントをいくつか紹介しておきます。